酒用語解説



酒造米 しゅぞうまい
食用飯米より精米歩合を下げ75 % 以下で使用する。
これは、澱粉以外の酒造りに好ましくない成分(たんぱく質、脂肪、灰分)を
ある限度以下に抑えるためである。
酒造米のうち、特に酒造に適した品種を「酒造好適米」とよび政府が年度
ごとに指定する。
一般米より大粒で、水を吸いやすく(軟質)、その他の面でも酒を造り易い
米である たかね錦、五百万石、山田錦、雄町、八反、美山錦などがいつも
指定される銘柄である。
それぞれに特性があり、たとえば、山田錦は「さらりとした、バランスのよい旨味」
雄町は「しっかりした芳醇な味わい」、美山錦は「きれいで軽い味わい」、
五百万石は「淡麗で落ち着いた味わい」といった味わいを醸し出す。

杜 氏 とうじ
酒を造る職人(蔵人)の頭、職人のことで、
越後杜氏(新潟)、南部杜氏(岩手)、丹波杜氏(兵庫)が日本三大杜氏とよばれている


◆山内杜氏(さんないとうじ)・・秋田杜氏ともいう
秋田県平鹿村山内村周辺から出ている酒造従業員を山内杜氏という 約500名

南部杜氏(なんぶとうじ)・・日本三大杜氏
岩手県紫波郡石鳥谷町を中心に周辺から出ている酒造従業員を南部杜氏という 約370名

越後杜氏(えちごとうじ)・・日本三大杜氏
新潟県中頸城、東頸城、三島、刈羽の4郡、及び柏崎市出身の酒造杜氏のこと約750名

◆能登杜氏(のととうじ)
石川県能登半島のうち七尾港より北の奥能登から出ている酒造従業員をいい、約140名

◆諏訪杜氏(すわとうじ)
長野県富士見町を中心に茅野市、諏訪市の付近からでる酒造従業員 約100名

◆丹後杜氏(たんごとうじ)
京都府竹野郡丹後町宇川を中心とした地域から出ている酒造従業員、杜氏・従業員を合わせて
約200名

◆越前杜氏(えちぜんとうじ)
福井県南条郡が主で他に大野郡出身の酒造杜氏 約50名 南条郡の河野村字糠が主力なので
糠杜氏ともよばれる

◆備中杜氏(びっちゅうとうじ)
岡山県の西部地帯で川上、小田、浅口、後月、高梁の5郡と玉島、笹岡、井原の3市より出ている
酒造従業員をいう
 約150名

◆城崎杜氏(きのさきとうじ)
兵庫県城崎郡香住町付近から出ている酒造従業員 約30名

丹波杜氏(たんばとうじ)・・日本三大杜氏
丹波篠山、正確には兵庫県多紀郡篠山町を中心とし、多紀郡および隣接郡のいわゆる丹波地方
からの杜氏をいう 日本では最大の杜氏の出身地である 約260名

◆但馬杜氏(たじまとうじ)
兵庫県美方郡村岡町および温泉町を中心に出ている酒造従業員 約380名

◆秋鹿杜氏(あいかとうじ)・・出雲杜氏
一名出雲杜氏ともいう 島根県の穴道湖の周辺、松江市秋鹿町付近から出ている 約80名

◆石見杜氏(いわみとうじ)
島根県浜田市付近を出身地とする杜氏 約50名

◆三津杜氏(みつとうじ)
広島県豊田郡安芸津町の三津付近出身の杜氏 約130名

◆熊毛杜氏(くまげとうじ)
山口県熊毛郡の祝島その他の島々から出ている酒造従業員 約80名

◆越知杜氏(おちとうじ)
愛媛県越智郡出身 約60名

◆伊方杜氏(いかたとうじ)
愛媛県西宇和郡伊方町、佐田岬の根元である 約50名

◆芥屋杜氏(けやとうじ)・・糸島杜氏
福岡県糸島郡志摩村芥屋を主とした付近から出ている酒造従業員 約25名

◆柳川杜氏(やながわとうじ)
福岡県柳川市を中心に輩出している酒造従業員 約60名

精 米 せいまい (精白ともいう)
玄米の糠や胚芽の部分を取り除き白米を得ることで、精白ともいう。
一般に食用される場合は、食味向上のために7%位を除去し赤糠を落とす。つまり93%精白位である。
(下図左端・参照)
酒造用の場合、普通清酒で60〜75%である。これは、酒造りに好ましくない成分(たんぱく質、脂肪、灰分)
が表層部に多く含まれ、それを減少・除去するため精米を行うものである。(下図・参照)
精白70%の場合、たんぱく質30%減、脂肪95%減、灰分85%減になるといわれている。
精米歩合 %  =  白米の重量 kg ÷玄米の重量 kg
コシヒカリ玄米と93%精白米五百万石玄米と65%精白米山田錦玄米と40%精白米山田錦玄米と50%精白米


酸度・アミノ酸度
酒類に含まれる有機酸の総量をあらわす数字で清酒は1.2〜1.8が普通である
ビールは1.2〜1.4 、ワインは6〜9

造り区分・特定名称
◆原 酒
製成後、加水調整を一切しない清酒、アルコール分の高い酒 18〜20%

◆純米大吟醸
精米歩合50%以下の米・米麹および水を原料として製造したもの

◆純米吟醸
吟醸酒のうち、米・米麹および水を原料として製造したもの

◆大吟醸
吟醸酒のうち、精米歩合50%以下の米を原料として製造したもの

◆吟 醸
精米歩合60%以下の米・米麹および水と醸造アルコールを原料とし、低温長期発酵により
吟味して製造した清酒。 香りが良く(吟醸香)、綺麗な味


◆特別純米
純米酒のうち、精米歩合60%以下または、特別な方法で製造したものに限られる

◆純 米
精米歩合70%以下の米・米麹および水を原料として製造したもの。糖類や醸造アルコールを
一切加えない濃酵ですっきりしている 

◆特別本醸造
本醸造酒のうち精米歩合60%以下または、特別な方法で製造したものに限られる

◆本醸造
精米歩合70%以下の米・米麹および水と醸造アルコール(白米重量の10%以内)を原料として
製造したもの 糖類を一切加えない 濃酵でまろやか

◆生 酒
製成後、一切加熱処理をしない清酒。香り良い

◆生貯蔵酒
製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、製造場から移出する際に加熱処理をした清酒

◆手造り
製造工程中、蒸米・麹・酒母を手造りで行った清酒で、しかも本醸造酒として製造した酒

◆古 酒
一年以上貯蔵したもの。長期間(10年以上)経つと酒は光沢のある黄金色を呈し、まろやかな
味になるが老ね香が強い

◆秘蔵酒
清酒を3年以上貯蔵したもの。まろやかな味になるが老ね香が強い

◆活性清酒
熟成もろみを疎ろ過し、白濁酒の状態に仕上げたもの、または火入れ温度を下げ完全に発酵を
止めない活性状態にあるもの

日本酒度
日本酒の比重を表す示度で、ボーメ比重計の目盛0.1度を日本酒度目盛1度として、
比重計の0度を日本酒度0度として示す。
甘口の酒は0度より重くマイナス「-」表示、辛口の酒は0度より軽くプラス「+」表示する
但し、実際の甘さ、辛さの感じ方は必ずしも日本酒度通りではないこともあり、一応の
目安である

酒造り・現代式
■精 米
玄米の外側にあるタンパク質や脂肪を削り落とすため高度精米します。
吟醸酒の場合には60%から35%位まで削ります。

■洗米(せんまい) 
白米についている糠(ぬか)を洗い落とします。

■浸漬(しんせき)
白米に吸水させます。その時間は米の品質や精米歩合によって数分
から数十時間とまちまちです。
高精米のものは時間を計りながら浸漬を兼ねて洗米します。

■蒸米(むしまい) 
水切りをした白米は蒸して糖化しやすくします。蔵では毎朝ふかしが行
われます。

■製麹(せいぎく) 
麹室でカビの一種である麹菌を蒸米に撤き麹米を造ります。
麹は米のでんぷんやタンパク質を分解する酵素を豊富に含んでいます。

■酒母(しゅぼ) 
麹米と蒸米と水を混ぜ酵母菌を添加して、もろみを発酵させるために
必要な酵母を培養します。

■仕込み 
酒母に蒸米・麹米・水を三回に分けて増量していきます。
これを三段仕込みといいます。
これは酒母の酸やアルコールや酵母の密度をいきなり薄めないようにして
雑菌の汚染を防ぐ昔からの技術です。タンクの中で麹がでんぷんを糖に変
え、酵母がその糖をアルコールに変えていきます。
醸造用アルコール添加の酒は上槽直前にもろみにアルコールを添加します

■上槽(じょうそう)
熟成したもろみを圧搾機にかけて絞ります。
もろみは酒と酒かすに分かれます。

■おりびき
絞った酒のにごりを沈殿させて抜き取ります

■濾過(ろか)
タンクに活性炭素を入れて酒の雑味や色を吸着させ、その後で濾過機に
かけます

■火入れ《加熱殺菌》
酵素の働きを止めるために摂氏65度位に加熱します。清酒には防腐剤や
保存料を添加しないので重要な作業です。
(生酒は火入れしません。)

■貯蔵熟成 
熟成期間は酒質や用途によって異なりますが、
一ヶ月から何年も経た古酒もあります
出荷の前にもう一度濾過・火入れを行います

製麹の様子

古代式・・・昔からの造りかた

米つき
■精 米
玄米を石臼に入れ、杵でつきました。
今日では精米機の導入によって、昔よりはるかに白い米が
用いられています


米洗い
■水汲み
酒造りには仕込み以外にも、米洗いや桶洗いなど多量の
水が使われます。
■米洗い 
桶で、手洗いしたり、何人かが桶の中に入って足で踏み洗い
しました。


甑(こしき)蒸きょう
■米蒸し
大釜の蒸気で、その上にのせた「こしき」で蒸します。


蒸米取り
■放冷 
熱い蒸し米は莚(むしろ)や布の上に広げて外気で一定温度
まで冷やされます。


麹室・麹造り
■麹(こうじ)造り 
室(むろ)とよばれる周囲を保温された部屋で行われます。
室の中には床と棚があり、床で蒸米に種麹をふりまき、一夜
ねかせて麹蓋とよばれる小箱に分けて積み重ね、一夜をお
いて室の外へ運び出します。


もと摺り
■もと摺(もとずり) 
酒母のことを「もと」ともいいます。
仕込みはまず半切りとよばれる浅い桶に分け、もと摺りといって
一枚にき三人で櫂(かい)ですりつぶし、一本の元桶に寄せられ
低温のもとで三十日くらいねかされます。

もと の暖とり


もろみ仕込
■添(そえ)仕込み 
もろみの仕込みは、添・仲・留の三回にわけて行われます。
添仕込みでは仕込みの量がまだ少ないので、添桶に仕込まれ
翌日は踊りといって仕込みを休みます。


仕込
■本仕込
仲仕込みは踊を大桶に移して行われ、翌日留仕込みをして
もろみの仕込みが完結します。


槽(ふね)揚
■酒しぼり
酒に仕上がったもろみは酒袋一枚一枚につめ、これを槽(ふね)
の中に積んで、上から圧搾すると、酒は下の垂れ口から流れ落ち
日本酒の完成です。

すまし


by ライフステージ/白井酒店

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